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群馬県最古の化石は大間々で発見 |
−世界の化石展− |
はるか何億年も前の地球の環境を私たちが想像することができるのは、化石の研究が少しずつ実を結んできたからです。
今年の夏の企画展では、大きさでいえば、微化石のコノドントから巨大な恐竜の化石まで。種類では三葉虫(さんようちゅう)やアンモナイト、シーラカンスなどよく知られている化石から、「こんなものまで化石になってるよ!」という声が出そうな不思議な化石にいたるまで、世界各地の化石が登場します。
皆さんもこの機会に、太古のロマンに満ちた「化石の世界」にドップリと浸かってみませんか。なお、今回の企画展では、たくさんの化石を提供していただくなど、林信悟さん(大間々高校教諭)に大変ご協力をいただいています。

高津戸で発見された群馬県最古の化石:
アミグダロフィルム |
<高津戸峡のサンゴ化石>
コノドント化石の研究で知られる林信悟さんがまだ高校生だったころ、高津戸峡の石灰岩の岩の中に一つのサンゴ化石があるのを発見しました。
さっそく専門家の鑑定を受けたところ、この化石は古生代石炭紀(3億5千万年から2億7千万年前)の海に生息していた「アミグダロフィルム」というサンゴの一種で、群馬で産出した最古の化石であることが分かったのです。コノドント館でもこの貴重な化石について調べたいと林さんにお聞きしたところ、だれかの手で岩から欠き取られてしまい、今では見られないとのことでした。
<古生代の生き物たち>
現在の地形がどんなに山奥であっても、そこから出た化石が海の生物ならば、その土地はかつて海だったと考えられます。とすると、古生代の日本は大部分が海中にあったようです。
大間々の古生代の地層からからも、サンゴやコノドントのほか、フズリナという米粒のような化石など海の生物たちを掘り出すことができます。先日も、小平鍾乳洞でウミユリの極めて小さな破片を見付けました。ウミユリは植物のユリに似た形をしていますが、ウニやヒトデの仲間です。また、黒保根村の八木原からは世界でも珍しいヘリコプリオンという渦巻き状の歯の化石が発見されています。「ヘリコプリオン君」はコノドント館の映像にも出演している人気者です。
だれもが知っている古生代の海のスーパースターといえば三葉虫でしょう。世界各地でたくさん産出しているのに、なぜか日本には少なく、特に関東地方では昭和48年に桐生の梅田で発見されたものが初めてというくらいですから、めったに見られない化石です。
今回の「世界の化石展」では、桐生産の三葉虫や、目の無いもの(イギリス産)・背中にトゲのあるもの(アメリカ産)などの珍しい三葉虫のほか、ボリューム感のある大きな化石(モロッコ産)も展示できました。
「動かざること山の如(ごと)し」とは、武田信玄の旗印としても有名な一節です。しかし最近では、大地はダイナミックに動き回っているとする説が有力となってきました。
これによると、日本列島はただ隆起してできたものでなく、太平洋の海底ごと移動してきた海山が次々とくっついて成長したり(付加体)、大陸から分離して日本海ができたと考えたりするわけです。日本の地質がたいへん複雑なのも、こんなところに原因があるようです。
こうしてみると、日本産の化石の中にも「世界の化石」が有るのかもしれません。 |
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Script:竹内/広報おおままNo.188(平成元年7月) |
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