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円空仏「薬師如来坐像」

円空仏「如来形坐像」
円空仏「薬師如来坐像」
 

 高さ35.8センチメートル、大木の周辺部材を木裏から彫像している。印相は衣の下に隠れた形で不明であるが、寛政4年(1792)の禅桂寺の過去帳には「円空作薬師如来一体、施主富治郎母」とあり、この像を薬師如来と考えていたことがうかがわれる。富治郎は藤生氏で、天保14年(1843)76歳で死去した生糸・絹商人である。
  円空(1632~1695)は江戸時代前期の遊行僧・修験者で、諸国を遍歴行脚して布教の傍ら仏像を安置した。円空は専門の仏師ではなかったが、素朴な、個性の強い、独自の様式の像を刻んだ。それは、ナタ彫りといわれるもので、木肌に荒く鋭くノミを切り込み、そのタッチは大胆奔走、素朴ながら完成された美しさを見せている。彼は12万体造像を志したといわれるが、現在4,500体以上が発見されている。上野国(群馬県)には、延宝9年(1681)貫前神社に滞在して、同社の大般若経等を転読し、各地で造像した後、上野国内から日光に渡っている。この像もこの頃作られ、その後数百年を経たのち、浅原村の藤生家から禅桂寺(みどり市東町花輪の祥禅寺の末寺)に納められたものである。現在は松源寺(大間々町塩原)に安置されている。 

概要

指定区分

みどり市指定重要文化財

指定年月日

平成4年12月22日

所在地

みどり市大間々町塩原195 松源寺

 

2018年 8月 7日更新

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