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浅原の百観音

浅原の百観音
浅原の百観音

 浅原(あさばら)の百観音は、天保10年(1839)から天保12年(1841)の3年間にかけて造立されたものである。西国33札所を天保10年、坂東33札所を天保11年、秩父34札所を天保12年に造立している。造立者は願主星野新治郎を中心に、108人の百観音建立寄進者などである。この百観音を彫ったのは、常陸国真壁郡女方村の外山直吉満親である。彼が浅原村に在住して百観音の制作に取り組んだのである。しかし、彼にしても初めから百観音の像を熟知して制作にとりかかったものでないことが像容の形態変化からうかがえ、試行錯誤しながら百観音を完成させていったと考えられる。
  札所の本尊(御姿)は聖観音(しょうかんのん)・千手観音・十一面観音・如意輪観音・馬頭観音・准胝観音・延命観音・不空羂索観音の8種であるが、浅原の百観音の像容では、延命観音・不空羂索観音の像はみられない。これらの観音は石仏としての類例が少なく石工も彫った経験がなかったのかもしれない。一方、西国札所や坂東札所の聖観音(しょうかんのん)と十一面観音の像容は同じ聖観音像の形式で彫られているが、秩父札所の像容は本尊とすべて合致しており西国・坂東札所の像容にみられた異刻はみられない。石工が3年の間に石仏を調査・研究した形跡とみることができよう。
 (参考文献 『大間々町誌通史編上巻・別巻七石造物編』等)

 

概要

指定区分

みどり市指定史跡

指定年月日

平成3年5月18日

所在地

みどり市大間々町浅原乙637

 

2018年 8月 9日更新

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