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大間々籠について(質問) |
ぼくは、群馬郡箕郷町、箕輪小学校4年生です。社会の授業で大間々籠について詳しく調べています。大間々籠は、大間々で作られた物ですか・・・?大間々で作られた物ならば大間々籠について教えてください。 |
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箕郷町在住たくぼう さんより
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「大間々籠(かご)」の質問について、お答えします。 「大間々籠」は、古くから大間々町で作られていた竹製の籠です。大間々町は江戸時代の頃、周辺の地域から生糸(きいと)がたくさん集まり、そこで売り買いをする市(いち)がありました。そしてまわりには蚕(かいこ)を飼う養蚕農家(ようさんのうか)がたくさんあったことから、蚕が食べる桑(くわ)を運ぶのに必要な竹製の籠作りが盛んで、黒保根村や新里村、笠懸町などからも買いに来ました。蚕を飼うのに使う籠は4種類あり、そのうち桑を運ぶ時に使う籠をザマといい、一番たくさん売れた籠でした。竹籠作りの家では、籠のほかにも野菜を入れるザルや魚釣りに使うビクなども作ったそうです。 籠作りに必要な材料は真竹(まだけ)です。孟宗竹(もうそうだけ)は、粘りがなく弱いのであまり使いません。竹を切る時期は9月から11月が良いとされています。タケノコが出てしばらくの間、5月から6月いっぱいの竹は絶対に切りません。切っても使いものにならないし、竹のためにも良くないそうです。切った竹は家の裏に積んでおき、乾燥させます。いったん乾かした竹でないと、編(あ)んだ後に製品が乾いて隙間(すきま)ができてしまうからです。良く乾燥した竹は霧(きり)をかけて、しめらせてから使います。また、竹をまげる時は火であぶります。 籠作りの道具には、ナタ、ノコギリ、キバサミ、ヘラなどがあります。ナタは竹を割る時に使います。竹を縦(たて)に割ることをマサワリといい、横(よこ)にはがすことをヒラワリといいます。ノコギリは竹専用のノコギリで、刃の目が細かいものでした。専用のノコギリでないと皮がはがれてしまって、きれいに切ることができないそうです。キバサミは植木屋さんが使うのと同じです。ヘラは編んだ竹ひごの目を詰(つ)める時に使うものです。他にも竹の節(ふし)をけずる時にはカンナ、針金をしめる時に用いたペンチなどがあります。 「大間々籠」は、平成12年に郷土の伝統工芸品(でんとうこうげいひん)として認められ、“群馬県ふるさと伝統工芸品”に指定されました。また製造者の田沼巳一郎(たぬま みいちろう)さんは、同じ年に“群馬県ふるさと伝統工芸士”に認定(にんてい)されています。田沼さんの家は、江戸時代の末頃からつづく竹籠をつくる家で、巳一郎さんは4代目になるそうです。 ◎大間々籠
・製造者
田沼 巳一郎
※現在は廃業しております。
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2022年 2月 17日更新
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