宮内渉さん
年代:20代
家族構成:独身
働き方:農業(地域おこし協力隊、着任:令和5年3月)、クリケット(日本代表)
家:借家
協力隊でありながら世界で戦う。農業とクリケットの二刀流
-みどり市地域おこし協力隊員になった経緯を教えてください。
宮内さん 大学を卒業後2年間、佐野市で警備会社に勤めていて営業活動や週末に行われるイベントの警備員をしていました。
クリケットは高校から始めて18歳から日本代表に選ばれていますが、それらの試合が週末に組まれることが多かったんです。試合に出るために警備員の仕事を断っていたので迷惑をかけているなと思っていて、時間が経つにつれて自分の中でもやもや感が増えていきました。両方中途半端になってたっていうのが一番大きかったですね。
元々大学進学もクリケットを本気でやるためで、海外留学も経験しました。ただ、クリケットだけでは生活はできないので仕事はもちろん大事ですが、社会人になってもっと本気でやりたいなっていう気持ちがあったんで転職を考えていました。そんな時に、大学の先輩で、みどり市地域おこし協力隊員として農業に携わる小越隊員にご相談させていただきました。小越隊員からお話をお聞きし、みどり市に移住することは今までと違う生活を送れるという意味ですごく魅力的だなと思いました。
農業に関しては、自分の祖父母が鹿児島県でお米を育ていて、小さい頃からおじいちゃんたちが作ったお米を食べて育ってきました。長期の休みの時におじいちゃんの家に行くとその作業を手伝っていて、それが凄く楽しかったんです。その思い出のおかげで農業に興味があったので地域おこし協力隊員となり、みどり市への移住を決めました。
-移住後、農業とクリケットの両立は出来ていますか?
宮内さん 今、小越隊員と共同でブルーベリーの他、ロメインレタスやさつまいも、長ねぎなども作っていて市内や都内のお店に出荷していますが、クリケットの練習もしっかりできています。
クリケットの国内の試合があったり海外の大会に参加するために遠征していたりして、畑に出られない時は小越隊員が出てくださっているので、自分は平日にできるだけやれることをやっておこうと心掛けています。クリケットの試合も毎週あるわけじゃないので、逆に小越隊員が出られない時は自分が積極的に出るようにしていて、役割分担がうまいこと出来ていると感じています。
暮らしやすさはこれまで住んできた地域の中でもトップレベル
-みどり市の魅力をどういうところに感じていますか?
宮内さん やっぱり周りの人たちの人柄ですね。よそ者扱いされないというのが自分の中で本当にありがたいし、みどり市に来てよかったなと思います。
あとは自然です。自分はどっちかというと都会で育ってはいるんですけれど、周りに自然がある方が好きなんです。小学校からずっとスポーツをやってきたというのもありますが、外で走り回るのが子供のあるべき姿だと思ってるので、今後家族が出来た時もいいなと。そういったことも含めて、暮らしやすさはこれまで住んできた地域の中でもトップレベルですね。
-移住前と移住後で変わったことについて教えてください。
宮内さん 生活リズムですかね。前職のときは出勤時間、退勤時間が決まっているというサイクルだったんですが、こちらに来てから大分フレックスになりました。
農業は、その天候によってもやることが変わります。やっぱり雨の時は外での作業ができませんし、ブルーベリーの時期になると朝早くから作業をしたり、逆に昼の途中で終わったりという日もあります。
生活リズムが大分変わったというのはありましたが、それによってむしろ健康になりました。作っている野菜を試食するいう意味で自分で料理して食べることもあります。特にブルーベリーは、これまで食べる機会がほとんどなかったです。そういうことも含めて生活リズムは良い意味で変わったと思います。
安心して暮らせる
-休日はどう過ごしていますか?
宮内さん オフの日はクリケットの練習か、クリケットの普及イベントに参加してますね。他にも自分はスポーツ全般が好きなので、最近ゴルフもやり始めましたし冬の間はスノーボードによく行きます。ただウィンタースポーツは怪我をしやすいので、クリケットの大会が近い時はちょっとやめとこうかなって。そういった時は普及イベントに参加することが多いです。対象は小学生や中学生ですが、一般の大人の方にも体験していただくことがあります。たいてい何かしらクリケットには携わっていますね。
市内のお気に入りのお店や場所を教えてください。
宮内さん よく行かせていただくのは東町だと「しまむら」さんです。地域おこし協力隊の活動報告会のお昼によく行かしていただいて、いやほとんどかな(笑)。初めて行った時に、協力隊の方に薦めていただいたのが肉ニラ炒めで、あれは美味しかったです。ご飯の量が普通盛りでも多いので、大盛りっていったら結構な量が出てきます(笑)。
大間々町だと「うおふじ」さん。みどり市に来て1ヶ月も経たないうちに、地元の方に連れて行っていただいたのが最初で。それ以来自分も目の前に赤城駅があるということもあって、東京の友達がこっちに来たときに連れて行くのは「うおふじ」さんですね。
-ちょっと不便だなと思うことはありますか?
宮内さん 自分が住んでるところから最寄りの駅まで遠いところですかね。ただ、その代わりに電話で予約すれば指定のバス停に、バスが迎えに来てくれるのには凄くびっくりしましたが便利だなと思いますね。自分の家の目の前にバス停があるので、ほとんど歩く必要もないくらいです。電車を使うときは基本的にそれを利用させていただいてます。
あと、みどり市は台風や地震がないなって。これまで住んだところだと、それこそ川が氾濫したっていうこともあったので。そういう意味で安心して暮らせるのかなと思います。ただ、風が強いですね。
みどり市に骨をうずめるぐらいのイメージを持っている
-今後の目標について教えてください。
宮内さん 地元の農家さんから周りの方も高齢の方が多いので、もっともっと何かを広げてやってくれないかというお話をいただきます。もちろん難しい部分はありますが、地元の方々からすれば、そういうことをやってくれるだけで嬉しいのかなと思うので。もう使わない畑などがあれば、自分たちが有効活用したいです。
あとは今育てている特にブルーベリーをスムージーにして販売するなど、6次産業化をどんどんやっていけたらいいなと思っています。他にも育てた果物を使ってカフェもできたらいいですね。販売する商品のパッケージをおしゃれにしてSNSで発信していけば多分若い子たちは来てくれるかなって。それができたら、すごい楽しいだろうなと思います。
クリケットについては、先程もお話した普及イベントやクリケット教室もできたらいいなと思っています。みどり市は昨年から新しい小学校ができた(※)というお話を聞き、大きいグランドもあるので絶対やれることがあるなと。そういったことができたら、みどり市に貢献できるかなと思っています。週末に子どもたちを集めて子どもたちだけの大会もできたら、すごい盛り上がるかなって。そういう意味でも関われたなと思ってます。
今後家庭を持って子どもができたとしても都会に出たいって気持ちは全然なくて、子どもが過ごしやすい環境ということであれば僕は絶対みどり市だと思っています。そういう意味で今のところ骨をうずめるぐらいのイメージは持っています。
※令和4年4月、笠懸町に笠懸西小学校が開校。
みどり市の人たちは本当に心が暖かい
-移住を検討している人にアドバイスをお願いします。
宮内さん 移住ってかなり勇気がいることだと思うので、自分がやりたいことのイメージを持つことが大事だなって。もちろん、自分が本当にやりたいことをやるんだったら、何かを犠牲にすることももちろんあります。自分の場合だと、みどり市に1人で来ています。そういう意味で交友関係が全くない状態から始まってはいるんですけど、みどり市の方々は本当に心が暖かいので。自分は交友関係がなくても今こうやって充実した日々送れているのは、みどり市の魅力だと思っています。
何かやりたいことのイメージがあるなら、そこは勇気を振り絞って一歩踏み出すっていうのはとても大事だなと思いますし、実際来てみれば何とかやっていけるっていうのが自分がこれまで経験した教訓です。やりたいことがあるけれど一歩踏み出せないっていうのであれば、自分が成功した時のポジティブなイメージを持つことが絶対大事だと思っています。今回もポジティブなイメージを持ってきたら、本当にもう、とんとん拍子で充実した日々を送らしていただいています。
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