尹亮二(ユン リャン イ)さん
さまざまな形で届ける「喜びの便り」
-みどり市に移住したきっかけを教えてください。
尹さん 実家が大間々町にあったので、中学生まで大間々町で過ごしました。その後、高校は茨城県、大学は東京都でそれぞれ寮生活をして、大学卒業後に実家の家業を継ぐために帰ってきました。
-現在のお仕事について教えてください。
尹さん 今は実家の家業からは離れてしまい、『ナシラレザークラフト』という屋号で革小物を製作する作家業を営んでいます。
もともと、ものづくりは好きだったので、中学生までは美術部に入っていました。会社に勤めている時、東京に住む妹から「今、三角形のコインケースが流行っているよ」という話を聞いて、自分で作ってみようかなとホームセンターに行き初心者セットを買いました。その時初めて『ヌメ革(⽜⽪)』という素材に初めて触れ、その美しさに魅了されてしまいました。
屋号にある『ナシラ』は、自分の誕生日の星からつけました。花言葉のように星言葉というものもあり、その星言葉が『喜びの便り』とされています。お客様のそれぞれのオーダーに沿ったレザークラフトを作り、喜んでもらえたらという願いを込めてつけました。
自然と生活の、ちょうどいい距離感
-みどり市の魅力をどういうところに感じていますか?
尹さん 最近、テレビをつけるとさまざまな災害のニュースを目にしますが、みどり市で今まで大きな被害が出ていません。災害の少なさというのは安心材料の一つです。
また、月に2回都内の鞄教室に通っているのですが、一般的に言われているように、都心は地方と比べると何をするにもやはりコストが高いなと。
それと、自分自身、人混みがあまり得意ではないので、教室が終わってからみどり市に帰ってくると、まちの静けさにやはり安心感を感じます。
そんな自分にとって、大間々には浅草まで直結している東武鉄道の「特急りょうもう号」が走っているのはすごい魅力です(⼤間々町の⾚城駅と、東京都の浅草駅とは始点、終点の関係)。大間々でコストを抑えてパーソナルエリアを確保しながら、のびのびと生活をしつつ、必要になった時だけ東京など出て行ける。
自然と生活の距離感が、近すぎず遠すぎず、いいとこ取りだと思っています。
1つ1つの機会を大切に
-ちょっと不便だなと思うことはありますか?
尹さん 都内に比べると人口が少ないので、1つ1つの機会を大切にしなければいけないとは思っています。都内でポップアップストアを行う場合、人が多い分チャンスや機会も多いのですが、こちらではより限られてくるといった点でしょうか。
ただ、その分、1人1人のお客様と丁寧に向き合うことができ、関係性をより深めていけると感じています。
ものづくりもコミュニケーションの1つ
-チャレンジショップ「ななし」に出店して感じたことはありますか?
尹さん 地域おこし協力隊の宍倉さんが運営する「ななし」さんで、ポップアップストアをやらせていただいた時に、当初はお客さんが来てくれるのだろうかと正直不安でした。
ただ、実際にそこでお客様と接した時に、人口が少ないことを言い訳にするのではなく、魅力的な商品を作り、扉を開ければ、そこを目掛けて来てくれる人はちゃんといるんだなって思いました。
今後の目標について教えてください。
尹さん 「ななし」さんのような自分の場所を見つけることができればいいなと思っています。理想とすれば、工房としての機能とワークショップなどもできる、ものづくり好きが集まれる場ができれば楽しいなって思います。
自分自身、ものづくりを通したコミュニケーションによって、たくさんの素敵な方との出会いや、自分の居場所を見つけられたと感じています。同じようにそういった方々の、はじめの一歩を後押しできるような、何かの一助になればいいですね。
自然体でいられる場所
-移住を検討している人にアドバイスをお願いします。
尹さん 災害の少なさ、特急りょうもう号が東京まで1本で繋がっていることや自然との距離感。みどり市はちょうどいいバランスを保っていると思います。
都内でやりにくことでも、ここでなら、やり方によっては低コストでの実現が可能です。それに、住む場所にゆとりがあれば、心のゆとりにも繋がると思います。
必要なときに東京へ行けて、自然体でいられる、とてもいい場所です。
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