家庭教育支援チームFlat 代表
山崎 雅美さん
NPO法人Flat 理事
春山 寛之さん
NPO法人Flat関連URL
詳細については、こちらをご確認ください。
「保育士のいる子育て支援サロン」は親子の居場所として、お悩み相談なども可能
-活動の概要について教えてください。
山崎さん 笠懸西小学校内の一室をお借りして、月2回程度、平日木曜日9時~12時「保育士のいる子育て支援サロン」(以下サロンと表記)を行っています。
また、平日15時30分~19時、学習のサポートを行う「放課後Flat」を開いています。
サロンは、子育て中の親が子どもを連れて利用してもらう場所で、親子の居場所として、またお悩み相談などもできます。
親子の居場所と言うのは、子供の遊び場や、お母さんたちの癒やし、お茶を飲みながら、スタッフとの会話やネイル、マッサージなどを楽しんでもらったりして、息抜きをしてもらうっていう感じですね。
息苦しさを息苦しいままにしてほしくない、少しでも肩の荷を下ろした状態で、お母さんたちが子育てできるようになってほしいという思いがあります。
お悩み相談の中で、専門的な知識が必要だなと感じたときは、市役所のこども相談課やスクールカウンセラー、東部児童相談所など、官民問わず、ご紹介することもあります。
そこに私たちが話を伺いに行くこともあれば、もし1人で行きづらいのであれば、ご一緒しますよというスタンスでいます。
困っている人に対して、悩みごとを相談できる、最初の入口になりたいと思っています。
他には、子ども用の洋服の無料提供などをしています。
サロン内にサイズごとに分かれたボックスを置いているので、そこから好きな洋服を選んでリユースしてもらっています。

「放課後Flat」で学習をサポート
春山さん 例えば、不登校などのマイノリティの事案は、そもそも1人では専門の機関に相談しにくいじゃないですか。
市役所に行くにしても、それなりにハードルが高いと思うので、職員で知っている人や、少しでも話したことがある人がいると、繋がりやすいなと思っています。
市役所に限らず、他の団体さんでもそうなのですが、私たちがまず内部の人たちと知り合い、その人柄も知った上で、この人に聞いたらいいよと促せると、繋がりやすいかなと感じているので、前もって繋がりを作った上で、紹介しています。
また、放課後Flatで行っているのが、学習の支援です。
勉強は、私や妻の他にFlatのスタッフ、ボランティアのママさんたちがサポートしています。
そのママさんの中には、子供が不登校で、学校に行けないけれど、親子でいらっしゃって、一緒に宿題に取り組むということもあります。
あくまで何かを教えるというよりは、寄り添いながらサポートするよというところで、学習支援という言い方をしています。
宿題をみんなで一緒にやっていこう、わからないところがあったら教えるよというイメージです。
集中できない子がいれば、集中できるように隣にいてあげたり。
家だと集中できないけれど、場所が変われば集中できるとか、あると思いますから。
他にも、漢字練習をいい加減に書いた場合、それを親御さんが消すと問題が起きるじゃないですか。
ただ、放課後Flatでは私などが消すので、親子げんかが生まれなくて、平和的に宿題が進むかなと(笑)。

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利用者募集チラシ (PDF 1.9MB)
上記の利用者募集チラシデータをダウンロードいただけます。
思わず本音がポロッと出るような場所を目指して
-コンセプトについて教えてください。
春山さん サロンについては、基本的に、揺りかごから墓場まで、全年齢の方に気軽に利用してほしいという思いで運営しています。
おばあちゃんが孫を連れてくる場合もありますし、どちらかと言えば、保護者が利用しやすい場所であることを意識しています。
Flatは、特に不登校や発達のでこぼこ等のマイノリティな悩みを抱えているかたにも利用して頂きたいです。
例えば、障害に懸念があるとは、あまり言いたくない人もいると思うのですが、だからこそ、それを吐き出せる場所があったらいいなって。
Flatが窓口になって、いつでも来てください、話を聞きますよっていう感じですかね。
サロンでも、お茶を飲みながら、例えばマッサージをされながら、ちょっとした話の中で、「実は私は」という本音が、思わずポロッと出ちゃうような、そういう場所を目指しています。
学校にも通えているし、発達も心配ないお子さんやお母さんも、もちろんたくさん来ます。
ただ、私は、そういった子供たちが、いつ難しい局面なってしまうかは予想ができないと思うので、もしそうなった時に、Flatに行けば話を聞いてもらえると思ってほしいですね。
そうなった時はいくらでも話を聞くし、いくらでも相談に乗るよっていうスタンスで、結果的に言いづらい部分を素直に話せる場所でありたいなというところですね。

子育て相談を聞いてあげられる場所がないなら作ろう
-団体を設立された経緯を教えてください。
山崎さん 元々私が保育士をしていて、保護者と相談する時間が意外に少ないなと。
子どもの送り迎えの時でもお母さんは忙しいし、子育て相談をしたいのだろうけれど、なかなかできないっていうところにちょっと疑問を感じていました。
それなら、子育て相談を聞いてあげられる場所がないなら作ろうっていう勢いで(笑)。最初は個人的に始めました。
ただ話を聞くだけではなくて、そこに子どもにとって面白いことがあったり、お母さんにとってもちょっと楽しいことがあったりするといいなと思ったんです。
やはりお母さんの心に余裕ができると、子育てにも余裕ができるなという実感があったので「じゃあ、マッサージができる人を呼んで、お母さんにマッサージを受けてもらおう」ということになりました。
中々自分にお金をかけられない中で、他にも500円や1000円ぐらいでネイルをしてもらったりしたら、ちょっと子育てに対する気分が上がると思ったので、そういった小さな集まりを自宅で、4年ぐらいやっていたんです。
ただ、来てくれる子どもたちの年齢も徐々に上がっていって、小学生や中学生になると不登校など、悩みがどんどん深くなっていきました。
そうなると、私だけで対応するには難しいし、もうちょっと間口を広げる必要があるなと感じて、笠懸西小学校さんの一室をお借りして、現在のサロンを始めました。
今は春山さんが入ってきてくれて、私と春山さんのこういうことがやりたいよね、こういうことがあったほうがいいよねっていうイメージが合致して、良い流れの中で学習支援や不登校児の居場所作りなどが、表面化したという感覚があります。

文部科学省認定 家庭教育支援チーム
春山さん Flatは、以前、文部科学省認定の家庭教育支援チームとして活動していたのですが、教育分野などで、みどり市と連携していくことなどを考えて、NPO法人化しようということになりました。
本来は、会社があって事業があると思うんですけれど、Flatに関しては逆です。
事業があって、そこから法人が成り立っている。
今では、そこから枝分かれして、さらに事業の裾を広げている感じなんですよ。
お母さん達が悩みごとを相談できる場所が必要
-みどり市において、改善されるべき点は何だと思いますか。
山崎さん 例えば、ワンコインでお茶とベビーマッサージができたり、お母さんたちが雑談できたりする場所が、他市だとあるところもあるのですが、みどり市には少ないかなっていうイメージがあります。
お母さん達が悩み事などを相談できる場所がもっとあったらいいなと思いますね。
みどり市の中にそういう子育てしながら立ち寄れる場所っていうのがあればいいのかなっていうのは思いますね。
他には、群馬県全体に言えることかもしれませんが、私立の学校の数より公立の学校の数が多いと思います。
都内のように、私立の学校を含めて選択肢が多ければ、また違うのかもしれないですね。

みどり市は、子どもに何かしてあげようという働きかけが強い
-みどり市において、良い点は何だと思いますか?。
山崎さん みどり市は、子どもに何かしてあげようという働きかけが強いので、そこはこのまま継続して欲しいなと思います。
小中学校の給食費の無償化も早かったですし、紙おむつやお尻拭きなどを買えるおむつ用品券が配られたりもするので、子育てしやすいなと感じます。
アクセスの面でも、特に笠懸町は国道が通っていることもあって、近隣市に出かけやすいですね。
春山さん みどり市がすごいと思うところは、市役所の職員が民間の話をこうやってちゃんと聞いてくれて、情報発信をしてくれる点ですね。
私が県外に住んでいたときは、例えば補助金のことであれば、自分で調べないと分からなかったんです。
でも、みどり市はそういうことも発信してくれているので、本当に移住定住も含め、子育て支援もしていきたいという思いがあって、きちんとそれぞれの課が考えて発信しているんだなっていうことを感じますね。
あとは、市内にある施設の話だと、大間々町小平(おだいら)にある小平の里親水公園ですね。入場料はかからないし、夏の時期は水遊びもできて、かき氷も食べられますからね。
また、小平の里は、キャンプ場があったり、最近では音楽フェスをやっていたりするので、もっとアピールしても良いかもしれませんよね。
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こども未来ガイド
全国トップを目指す子育て支援についてご紹介しています
チラシはあえて手書き
-現在の活動の中で、こだわっていることはありますか?
山崎さん チラシをあえて手書きで作っています。
世間に出回っているチラシは、ほとんどがデジタル仕様で綺麗ですが、逆に手書きにすることで、他のチラシと一緒に見てもらったときに、目立つことを意識しています。
サロンの開催日などに引くアンダーラインも、数千枚を全て手作業で書いています(笑)。
そこは保育士が多く在籍していることを、強みとして生かしているところですかね。
チラシを見てくれた人が「今の時代、手書きって珍しいよね」って言ってくれますし、チラシの絵に色を塗って持ってきてくる子どももいます。
ただ、チラシに多くを書きすぎると情報が埋もれてしまうので、大事なところはインスタグラムをご覧くださいと促すようにしています。
インスタグラムを見てくれて、市外から来てくれる人も多くいます。
みどり市からはもちろんですが、子育てに垣根はないですし、来てくれた人と新たに繋がれたら、それって良いことですよね。
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Flat 公式インスタグラム(外部リンク)
サロンや放課後Flatの開催日などの詳細がご確認いただけます

子どもが楽しめることに特化したイベントがやってみたい
-今後の展望について教えてください。
山崎さん せっかくみどり市が子育て支援にすごく前向きなので、みどり市で子どもを育てて良かったと言ってもらえるように、何かお手伝いができたらいいなと思っています。
他にもやりたいことはたくさんあるのですが、特に子どもが楽しめることに特化したイベントがやってみたいですね。
子どもが楽しくて、子どもが楽しいから結果、親も楽しいっていうイベントを、私はずっとやりたくて。
あとはやはり、色々な人がいっぱい話しに来てくれて、楽になったわと言って帰ってくれるというのが私の理想です。
官民連携で何かを成し遂げたい
春山さん 私の希望は官民での連携について、まず何か1つ成し遂げたいです。
連携することで、市がやろうとしていることと、民間がやろうとしていることを、互いに理解し合う関係が良いんじゃないかと。
例えば、子育てに関する集まりを開いて、私や山崎、何人かのスタッフと、子育てに興味がある人が話をして、うちはこんな子育て支援をしていますよと説明するのも良いと思います。
そこからいくつも新しい繋がりができて、みどり市全体で活気が出てくると、もっと何かが変わるんじゃないかなと思っています。
他には、市役所に対する心理的なハードルを低くしたいですね。職員に相談しやすかったり、フランクな話ができたり。
市役所は行きやすくて、こういうことで悩んでいたら、この課で相談を受けますよっていう流れがスムーズにできれば、と思っています。
そうなれば、みどり市ってすごく良いよね、市役所の職員の感じが良かったよという話から、いいな、みどり市に住もうかなと話に繋がるかもしれないですから。
そういう橋渡しができたらいいなと思っています。

市全体で一丸となって子育て支援などを行っている
移住検討者へのメッセージをお願いします。
春山さん 移住、定住を考えるのであれば、民間の団体が活発に活動していることを、体験できる場所をこれから設けていきたいと思っているので、それに参加してもられたらなと。
やはり、この市は小さい団体があるからこそ成り立っている、行政だけが何にもかもやっているわけではなくて、市全体で一丸となって子育て支援などを行っているという感覚があります。
ぜひ一度みどり市に来ていただいて、楽しさを見出してもらえれば嬉しいです。
楽しい場所がたくさんあることを知ってもらいたい
山崎さん みどり市は、探すと結構良い場所がいっぱいあります。
岩宿遺跡やその周囲などでは、イベントや時期によってはお花見、ひまわり畑が楽しめたりします。
見所がたくさんあるので、そういう所をいっぱい見つけてもらって、楽しい場所がたくさんあることを知っていただきたいなと思います。
土地もいっぱいあるし、家を建てるなら、ぜひ(笑)。
他にも、子育てに関してすごく市が頑張ってくれているので、特に子育て世代は今後も期待できるんじゃないかなと思っています。
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