手振山架樋と第1神梅トンネル
手振山架樋(昭和5(1930)年竣工)
手振山架樋(てぶりやまかけひ)は、大雨などにより急な崖を下る大量の雨水や土砂を渡良瀬川に落とし、軌道敷きや線路、第1神梅第トンネルに流入するのを防ぐために造られた。昭和5(1930)年の建造で、長さは14.3メートルを測ります。支柱となる鉄骨は古いレールを再利用したもので、上部構造である樋は、コンクリート造りです。
レールには文字が読めるものが2つあり、(1)「・ NO 75A 1907X」、(2)「・ NO 75A 1907XI」とあります。両毛線や高崎線で使われたレールが再利用されたのでしょうか。
第1神梅トンネル(大正元(1912)年竣工)
大間々町桐原から下神梅に至る路線は通称「七曲がり」とよばれ、旧銅山街道においても難所のひとつでした。この七曲がり間の通行を便利にするため作られたのが第1~第3神梅トンネルの3つのトンネルです。
第1神梅トンネルは、下新田側坑門から間藤側坑門までの169.02メートルを測ります。トンネルは馬蹄形(ウマのひずめのかたち)の断面構造をしており、坑門のアーチ部分は煉瓦を4枚巻の長手積みでつくり、天井はレンガの長手積み、側壁はイギリス積みのレンガと切石布積みを併せて使っています。天井部分は、漏水防止のため、昭和37(1962)年から数回、モルタル吹きつけによる補強がされ、昭和49(1974)年に保線工の安全のため待避所3か所が設けられました。
概要
指定区分
登録有形文化財
登録年月日
平成21年11月2日
所在地
群馬県みどり市大間々町桐原
※ワンポイント
わたらせ溪谷鐵道の「大間々駅ー上神梅駅」間の大間々町桐原から大間々町下神梅の区間は、渡良瀬川に浸食された溪谷地帯となっている。この地は、「七曲がり」をと呼ばれる難所であった。この「七曲がり」を抜けるために造られたのが、第1・第2・第3神梅トンネルの3本のトンネルである。
地図情報
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