塔ノ沢の石造釈迦涅槃像
袈裟丸山(けさまるやま)の登山ルートのひとつ塔ノ沢筋は、古くから修験道の修行の場でもありました。沢筋の不動岩と呼ばれる巨岩には、釈迦涅槃像(しゃかねはんぞう)(寝釈迦)が彫られています。像は、頭部を西に長さ368センチメートル、幅130センチメートルの大きさです。
像の造立は、弘法大師説や、足尾銅山でなくなった人々の魂をしずめるためともいわれていますが、江戸時代後期の思想家高山彦九郎の天明2年の旅行記「沢入道能記(そうりみちのき)」に「近の作なり」記されていることから、それ以前の制作が考えられます。
像のある塔ノ沢筋には、相輪塔(そうりんとう)、賽米之塔(せいまいのとう)、不動岩、不動の滝、般若の滝、賽の河原と呼ばれる景観がみられ、寝釈迦は善光寺信仰とも関係するとされ、袈裟丸山には弘法大使伝説も伝えられているように、沢筋は様々な信仰がまじわった場所であったこともわかります。

主な文化財
寝釈迦への道
鉄道利用の場合、沢入駅下車後、県道343号線を足尾方面に向かい、橋を渡り国道122号線に至ります。122号線を左折し約200メートルの道路の分岐点に「寝釈迦入口」の大きな案内板が立っており、案内板にしたがって分岐点から「西山林道」に入ってください。西山林道の分岐点から次の目的地の袈裟丸山の塔ノ沢登山口までは、約2.5キロメートル。塔ノ沢登山口にはログハウスのような森林管理棟が建っています。
自動車を利用の場合は、国道122号線で沢入の家並みに入り「寝釈迦入口」の案内板を目ざし、案内板にしたがって西山林道jに入り、塔ノ沢登山口を目ざしてください。
塔ノ沢登山口からは徒歩となり、約1時間半ほどで石造釈迦涅槃像(せきぞうしゃかねはんぞう)まで到着します。沢入駅から徒歩での往復時間は5~8時間。
寝釈迦に至るためには、時間に余裕をもち、登山靴など軽登山のできる装備を準備した方がよい。また、イノシシやクマと出遭う可能性があるので「クマ鈴」を準備するなど注意が必要。
概要
指定区分
群馬県指定史跡
指定年月日
平成5年4月20日
見どころ
登山ルートに大澤寺、渓谷美、不動滝、般若の滝、相輪塔、賽の河原
起点・終点
みどり市東町沢入 わたらせ渓谷鐵道 沢入駅下車
所在地
群馬県みどり市東町沢入塔ノ沢地内
地図情報
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