桐原郷蔵及び桐原郷蔵文書
桐原郷蔵(きりばらごうぐら)
大間々町桐原の世音寺脇に所在し、桁行3間半×梁間2間半(6.4メートル×4.5メートル)の規模をもつ土蔵です。
昭和28年(1953)に群馬県指定史跡になりました。群馬県内に現存する郷蔵は、4つが文化財指定を受けており、桐原郷蔵もそのうちの1つです。
当郷蔵は弘化4年(1847)建造されました。寛政2年(1790)に、度重なる飢饉を受けて、江戸幕府は村々に郷蔵を建てて穀物を貯蔵するよう命じました。しかし、桐原村は、資金不足のため、すぐには建設できず、民家の蔵を借りて郷蔵としました。
貯穀は寛政3年(1791)から始められ、当初は稗を貯蔵していましたが、やがて種籾も貯蔵するようになり、多いときの貯穀領は60石にも達したといいます。
弘化3年(1846)に、村の長年の懸案事項であった郷蔵建設が本格化しました。村の入会地であった手振山の立木や葛根を売り払った資金13両で建設されました。それ以来、明治の初めころまで村共有の貯穀蔵として利用されました。
建物は、建設当初は板葺きであったが、数度の改修を経て現在は鉄板瓦棒葺きとなっています。なお、平成29年度に屋根と柱立ての改修工が行われました。
桐原郷蔵文書
郷蔵に保管された3,000点以上ある文書のうち、2,967点が県指定史跡桐原郷蔵の附(つけたり)として文化財に指定されています。文書の大半は江戸時代中期以降に書かれたもので、典型的な村方文書(むらかたもんじょ)群として、これまでに数回の史料整理が行われ、それを利用した研究論文も多く書かれています。
桐原村は、近世中期以降のその大半の時期を幕府領となっており、世襲名主制ではなく、年番名主制を採用していました。そこで、代々引き継がれた村方の公用文書が、この郷蔵に保管され引き継がれるようになったのでしょう。
概要
指定区分
群馬県指定史跡
指定年月日
昭和28年8月25日
所在地
群馬県みどり市大間々町桐原325
地図情報
より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。
このページに関するお問い合わせ
教育部 文化財課
〒379-2311 群馬県みどり市笠懸町阿左美1790番地1
電話:0277-76-1933
お問い合わせフォームは専用フォームをご利用ください。