岩穴観音の地蔵菩薩坐像及び阿弥陀如来坐像
本石造物2躯は、みどり市指定史跡岩穴観音の本尊として洞内に安置されている。
地蔵菩薩坐像
凝灰岩を石材としており、鎌倉時代から南北朝時代の製作と考えられる。
凝灰岩製の石造物は長い年月の間に風化などによって、その姿が損なわれてしまうことがあるが、本像はの保存状態は良好である。笠懸町西鹿田の天神山産の凝灰岩でつくられた可能性が高く、中世新田荘(にったのしょう)の代表的な交易品と考えられるものである。
大間々町小平は、中世には薗田氏の須永御厨(すながのみくりや)に編入されており、新田氏・薗田氏の支配領域を超えて搬入されたものとして、現時点において天神山凝灰岩の石造物の分布としては、渡良瀬川左岸地域における北限となっている。
このように、本像は保存状態が良好な石造仏として、また鎌倉・南北朝期の須永御厨における地蔵信仰の普及ならびに中世新田の荘の経済活動を知る上で重要である。
総高:61.5センチメートル
像高:41.0センチメートル
材質:凝灰岩
形式:半肉彫坐像
阿弥陀如来坐像
半肉彫りが浅いため、戦国時代の製作が考えられている。白色の安山岩を石材としたのは、洞内に安置されている地蔵菩薩坐像と対をなすためとも考えられる。
大間々町を含む東毛地区では、戦国時代の石仏は少なく貴重であり、洞内において地蔵菩薩像とともに長い間信仰を集めたものとして、小平地区の歴史上においても重要である。
総高:40.0センチメートル
像高:38.0センチメートル
材質:安山岩
形式:半肉彫坐像
概要
指定区分
みどり市指定重要文化財
指定日
平成23年4月21日(大間々町第17号)
所在地
群馬県みどり市大間々町小平1964
地図情報
関連情報
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